母の手のひら、あたたかかったです
仕事の帰りに、実家へ寄りました。夕方には、外はもう暗くなっていて、くもり空の下、道ばたの雪がかたく凍っていました。
母は、こたつに入って、テレビを見ていました。背中が少し丸くなって、前よりも小さくなったように見えました。「寒かったでしょう」と言って、私の手を両手で包んでくれました。母の手のひらのほうが、ずっとあたたかかったのです。外で冷えた私の指が、じんわりとほどけていきました。
最近は、買い物や病院の付き添いなど、私が手伝うことが少しずつ増えています。今日も、薬の袋を整理して、飲み忘れがないか一緒に確かめました。母は「ありがとうね」と言いながら、「あんたこそ、仕事のあとで疲れているのに」と笑いました。看護師をしている娘に、薬のことを教わるのは、ちょっとくすぐったそうでした。
帰りぎわ、玄関で見送ってくれた母に、「また来週ね」と声をかけました。手を振る姿が、戸が閉まるまで見えていました。年末は、少し長めに泊まれるように、夫と相談してみようと考えています。
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