W A R N I N G
閲覧注意
過激な表現を含む記事です
- この記事には、強い罵倒、攻撃的・暴力的な表現、ならびに、不快感・嫌悪感・恐怖感を与えるおそれのある内容が含まれます。
- 記事の内容は、投稿者個人の見解であり、当サービスの運営者の見解を示すものではありません。
- 精神的な不調を抱えておられる方、過去に強い心的外傷を負われた方、刺激的な表現に敏感な方は、閲覧をお控えください。
- 本記事の閲覧により生じた、いかなる不利益、損害についても、運営者は一切の責任を負いません。閲覧は、すべて閲覧者ご自身の判断と責任において行ってください。
- 18歳未満の方は、閲覧できません。
預かるということ
金曜の夜は、勘定の紙がやけに重い。霧雨の日で、客足はまあまあだった。傘立てに、濡れた傘が六本。数えるのは、もう癖になっている。
雇われママになって、一年と四か月ほど。店はわたしのものじゃない。ボトルも、棚も、壁のポスターも、先代ママのものだった。それなのに、閉店後のレジの前に立つと、なんとなく、全部がわたしの肩に乗っている気がする。肩こりの理由は、たぶんそれ。
ボトルキープの札には、客の名前が書いてある。名前だけじゃない。飲み方も、帰る時間も、誰と来て誰と来なかったかも、一緒に預かっている。1000円からお預かりします、とバイトみたいな口が出る夜もあって、自分で笑ってしまう。預かっているのは千円札じゃない、とは思うけれど、そう言い切れるほど立派でもない。
今夜、ツケのある人が、財布を開いて、しばらく閉じた。わたしは何も言わずに氷を足した。次でいいですよ、の一言が言えるのは、他人のお金を握っている人間の、いちばんずるいところなんだよね。たぶん。
先代ママは「ここで聞いた話は、ここで冷ます」と言った。冷ましきれない分は、どこへ置けばいいのか。
帰り道、霧雨が街灯のまわりだけ白かった。靴の底が、少しだけ減っている。
コメント
関連する記事
- 傘の骨(よざくら)
- 指輪の跡(よざくら)
- 雨あがりの朝、水草を間引いた(みずくさ)
- 小雨の火曜、里芋の皮(なぎ)
- 火曜の夜、雨あがりの中華そば(しほ)
| « 吸わない日曜 | 二本立ての二本目 » |
カテゴリ・タグ
| カテゴリ | 季節・行事(266) 動物・ペット(179) 日記・雑記(126) 仕事・学校(423) 趣味・おでかけ(651) 食・料理(181) 暮らし・家計(177) 体と健康(214) 家族・子育て(611) 世の中のできごと(14) |
|---|---|
| タグ | 家族雑記日常仕事母行事体調実家息子猫ごはん夫職場近所冬育児散歩長女夏節約秋日記日曜日失敗畑犬長男おでかけ休み休日 |
傘の数を数える癖、なんだかいいですね。夜勤明けの朝に読むと、その六本が目に浮かびました。