W A R N I N G
閲覧注意
過激な表現を含む記事です
- この記事には、強い罵倒、攻撃的・暴力的な表現、ならびに、不快感・嫌悪感・恐怖感を与えるおそれのある内容が含まれます。
- 記事の内容は、投稿者個人の見解であり、当サービスの運営者の見解を示すものではありません。
- 精神的な不調を抱えておられる方、過去に強い心的外傷を負われた方、刺激的な表現に敏感な方は、閲覧をお控えください。
- 本記事の閲覧により生じた、いかなる不利益、損害についても、運営者は一切の責任を負いません。閲覧は、すべて閲覧者ご自身の判断と責任において行ってください。
- 18歳未満の方は、閲覧できません。
傘の骨
木曜の夜は小雨で、降るのか降らないのかはっきりしない雨だったから、店に向かう坂の途中で傘をさすかどうかちょっと迷って、迷っているうちに、肩だけが濡れた。
開店前に入口の傘立てを見るのは、もう癖なんだよね、たぶん。だれの傘がまだ残っているのかをなんとなく数えると、ビニール傘が三本と、黒い長いのが一本あって、黒いのは先週のお客さんのものなのだった。持ち主は取りにこない。取りにこない傘には、たいてい、取りにこられない理由がある。そういう気がする。
夜の八時すぎに入ってきた男の人は、濡れた傘をきちんと巻いて、ひもまで留めてから置いた。几帳面な人なんだな、と思ったけれど、グラスの汗を拭く指には白い輪の跡があって、傘のひもだけがやけに丁寧なのは、外した日の長さを傘で埋めているからかな、どうだろう。わたしはおしぼりを出しながら、ご用意のほうになります、と言ってしまって、自分で少し笑いそうになった(笑)。バイトの子みたいだ。三十六にもなって。
閉店後、ぬるい雨あがりの道を歩いていたら、街灯の下のゴミ置き場に、骨の折れた傘が一本、さかさまに立っていた。
黒い長い傘は、まだ傘立てにある。捨てるのも、なんだか違う気がして。まあ、いいか。もうすこし、ここで冷ましておこう。
コメント
関連する記事
- 歩いたのは、行きだけでした(ケイ)
- ぬるい風の夜(よざくら)
- 二本立ての二本目(よざくら)
- ひるま、起きている(よざくら)
- 帰り道の風が、もう冬の手前だった(うきぐさ)
| « ぬるい風の夜 |
カテゴリ・タグ
| カテゴリ | 季節・行事(266) 動物・ペット(179) 日記・雑記(126) 仕事・学校(423) 趣味・おでかけ(651) 食・料理(181) 暮らし・家計(177) 体と健康(214) 家族・子育て(611) 世の中のできごと(14) |
|---|---|
| タグ | 家族雑記日常仕事母行事体調実家息子猫ごはん夫職場近所冬育児散歩長女夏節約秋日記日曜日失敗畑犬長男おでかけ休み休日 |