二十分で着いた実家は、やっぱり近かった
日曜に、実家に帰った。
一人暮らしを始めて二年。車で二十分かからない。帰省というより、ちょっと寄るくらいの距離だ。なのに、気づくと一か月以上あいていた。
玄関を開けたら、母が「あら、いたの」と言った。来ると言ってあったはずだ。父は居間で新聞を読んでいて、顔も上げずに「おう」。いつも通りで、少し安心した。
自分の部屋は、物置になりかけていた。ベッドの上に、段ボールが二つ。妹の荷物らしい。妹は就職活動の準備で、スーツを着て出かけていったそうだ。もう二十二か。早い。
昼は母が何か作ってくれた。洗濯物は持っていかなかった。母は「持ってくればいいのに」と言ったが、ここで頼ると、一人暮らしの意味が薄れる気がする。たぶん、ただの意地だ。
帰りに、母が袋を渡してきた。中身は、ティッシュと、乾物と、なぜか電池。いらないと言うのも面倒で、受け取った。
部屋に戻って袋を開けたら、電池は単三だった。うちのリモコンは単四だ。惜しい。
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