雨の日の小屋で、敷居を削った
朝から雨だったので、外の仕事は止めて、小屋で建具の下ごしらえをした。古い家の敷居を直す仕事で、元のものが長年踏まれて減り、真ん中に段がついている。
同じ寸法の檜を近所の材木屋から買ってきて、鉋をかける前にまず墨を打った。差し金を当てて二度見る。ずれたまま進めると、あとで泣くのは自分だ。
鉋の刃は日曜に研いでおいたので、薄い削りくずがすうっと出る。雨の日は木が湿っているせいか、削る音がやわらかい。足もとにたまった削りくずをひとつ摘んで、指ですかして見たら、向こうが透けた。これが出ると、今日はいい日だと思う。
昼前に一度、溝を三ミリ深く掘ってしまった。気づいたところで手を止めたが、やり直しは利かないので、その一本は捨てて、もう一本切り出した。材料代は、まぁ、授業料だな。
夕方には雨も小やみになった。仮に敷居を並べて端から目を当てると、ひずみはなかった。明日、現場で合わせてみる。しゃっこい風が戸の隙間から入ってきて、もう秋だなと思った。
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