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うきぐさ

古本の余白に、鉛筆の丸がひとつ

· カテゴリ: 趣味・おでかけ

今日はパートのない日で、妻は日勤だったから、七時すぎに玄関で見送って、そのあと二度寝しかけて、やめた。

よし、散歩に出るぞ、自分。

空はくもりで、風もほとんどなく、上着を一枚はおって歩いたら、港に着くころには背中がすこし汗ばむくらいだった。港から川ぞいをゆっくり戻って、商店街の古本屋に寄ると、開いたばかりの店の中は、紙のにおいがいつもより濃かった。

句集の棚で、背の焼けた一冊を見つけて、百円だったのでそのまま買った。帰って開いたら、ところどころ句の頭に、鉛筆で小さな丸が付いていた。前の持ち主が気に入った句に付けたのかな、と思いながら数えてみたら十一個あって、自分が丸を付けたい句と、半分くらい重なっていた。

知らない人と、同じところで立ち止まっていたのが、妙にうれしい。そういえば、祖母の句帳にも、こういう丸がいくつも付いていたのを思い出した。丸は前の人のものだから、自分の分は付箋にして、ひとまず三枚だけ貼っておいた。

 行く秋や古書の余白に丸ひとつ

昼すぎは水槽の前に座って、ネオンテトラを端から順に数えたら、十二匹、ちゃんと全部いた! 夕方は、妻が帰ってくる前に、味噌汁だけでも作っておくかな。やるか。

俳句本散歩

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