十七音が、出てきません
朝のうちはくもっていて、昨日までの雪がうそのように、庭の土がやわらかくなっていました。柿の木の芽も、ほんの少しふくらんでいます。
句帖を開いたのは、三日ぶりでした。このところ、母の施設へ寄って、夫を病院へ送って、帰ってスーパーへ寄って、と一日が終わってしまいます。句会の締め切りは近いのに、五七五が浮かびません。言葉の前に、疲れが先に来てしまうのですね。
昼前、母の見舞いの帰りに、川沿いの桜場堤の下で車を止めました。ほんの五分です。双眼鏡を出すと、堤の草むらでツグミが二羽、胸をそらして立っていました。そろそろ北へ帰る頃かしら。しばらく見ていたのに、出てきたのは「ツグミ」の三文字だけ。ふふ、わたしと同じ名前なのに、と可笑しくなりました。
句帖には、見たままを、短く書きました。
春寒や堤に立てるつぐみ二羽
句になっているかどうかは、わかりません。けれど、書けない日があっても、句帖を鞄に入れて持ち歩くことは、続けましょうか。さて、夕飯のしたくです。
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