幹事の「とりあえず生」は、三回目で効かなくなる
昨日、研究室が決まったお祝いと称して、同じ学科の友人四人で飲んだ。木曜が休みなわけではないので、正確には、昨日は水曜で、今日は木曜。どうでもいいか。
幹事役の友人は、毎回「とりあえず生」と言う。今回で三回目だが、三回とも同じ顔で言っていた。とりあえず、のあとに何が続くのか、いまだに知らない。ちなみに自分は、ウーロン茶と烏龍ハイを行ったり来たりした。強くないので、その配分が大事になる。
話題は、配属先の教授の評判と、バイト先の生徒の話と、ほぼ愚痴だった。教え子が、分数の足し算で通分を忘れるたびに、自分の説明が下手なのかと考える、と言ったら、全員に「今さら」と返された。ツッコミは自分の専売特許のはずなのに、受けに回った。
店を出たあと、誰かが「ラーメン行くか」と言い出して、結局四人とも行った。反対する人間がいない時点で、胃袋は議会制ではなく独裁制だと思う。小さい店のカウンターで、横並びで黙ってすすった。さっきまでうるさかった連中が、麺の前では急におとなしい。それを見ていた自分も、同じくおとなしかった。
帰りの電車で、スープを残さなかったことを少し後悔した。後悔するくらいなら最初から残せばいいのだが、それができたことは一度もない。
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