二次会のラーメンは、だいたい味を覚えていない
昨日の夜、高校のときの友人三人と飲んだ。大学が分かれてから、全員がそろうのは半年ぶりくらいだった。駅の近くの安い居酒屋で、飲み放題二時間。二十歳になって初めて「正しい」飲み方をした気がするが、正しいかどうかは知らない。
話の中身は、ほぼ近況報告だった。一人は研究室が早く決まりそうで焦っていて、一人はサークルの先輩の愚痴をずっと言っていた。こっちは塾のバイトで、中学生に「先生、彼女いるの」と聞かれた話をした。ノーコメントで通したと言ったら、それが答えだろと言われた。ツッコミ役が、ツッコまれる側に回るのは分が悪い。
店を出たのが十時過ぎで、誰かが「ラーメン行くか」と言った。全員、さっき唐揚げも枝豆も食べている。それでも行く。近所のラーメン屋のカウンターに四人で並んで、全員が同じ醤油を頼んだ。この「流れで同じものを頼む」のは、何なんだろう。個性はどこへ行ったのか。
食べている間は、誰もしゃべらなかった。さっきまであれだけ騒いでいたのに、湯気の向こうでみんな無言で麺をすすっている。味はおいしかった、はずだ。正直、あまり覚えていない。ただ、夜に食べるラーメンは、翌朝の自分に請求書を回してくる。今朝の胃は、その請求書を受け取った顔をしている。
帰りの電車は空いていた。次は年明けにやろうと決まったが、たぶん日程調整だけで一か月かかる。
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