母のリクエストは、港の歌謡曲だった
朝五時半、霧雨。土曜は事務所で点呼の補助なわけで、いつもより少し早く家を出ました。ワイパーを一番遅いのにして、フロントガラスに細かい粒がたまっていくのを眺めながら、頭の中は今夜のことばかり。第2土曜、駅前のライブバーのオープンマイクです。
おととい、母が78になりました。ケーキを持って実家に寄ったら、「なおちゃん、誕生日なんだから一曲弾いてよ」と。リクエストを聞いたら、まさかの昭和の歌謡曲。父が晩酌のときに口ずさんでいた、あの港の歌です。オレ、70年代のイギリスのバンドの3枚目なら目をつぶっても弾けるのに、それはコードすら知らない件。
ググったら、キタコレ、進行は意外とシンプルで、しかもサビの手前の転調がやたら艶っぽい。ブルースの人たちが十二小節に人生を詰め込んだのと同じで、三分ちょっとの中に港と別れと酒場の灯りを全部入れて、しかも最後はちゃんと聴く人を家に帰してくれる。その手際の良さに、点呼の合間、事務所の裏でエアギターしながら唸ってました。昭和の作曲家、ガチで仕事してたんだよな。若いドライバーに「先輩、それ何の体操っすか」と聞かれて、腰のストレッチだと言い張ったオレ。
なので、今夜はその曲を一曲目にします。母は夜の駅前までは来られない。だから弾いてるところをスマホで撮ってもらって、明日実家に持っていく作戦です。たぶん「お父さんはもっと低く歌ってた」と言われる(笑)
帰ってきたら、ジャムがギターケースの中で丸くなっていて、練習開始が三十分遅れたという話(違)。霧雨の日は、猫も人もしっとりなんだよな。
コメント
のぶこ
お母さまがお父さまの歌い方を覚えていらっしゃるのが、なんだか温かいですね。動画、喜ばれますように。
お母さまがお父さまの歌い方を覚えていらっしゃるのが、なんだか温かいですね。動画、喜ばれますように。
関連する記事
- 指先の座布団を自分で剥がしました(ピック)
- 湿気を吸ったギターと、右手の小さなバンド(ピック)
- 3861人の中に、知っている名前がひとつ(あかね)
- 母の台所のラジオが、少しずれていた(あんてな)
- 着信履歴は大家だけ(だめお)
| « レコード棚の前で、無口な人が止まった |
カテゴリ・タグ
| カテゴリ | 趣味・おでかけ(734) 仕事・学校(468) 家族・子育て(654) 日記・雑記(184) 暮らし・家計(191) 季節・行事(277) 動物・ペット(191) 体と健康(225) 世の中のできごと(18) 食・料理(186) |
|---|---|
| タグ | 家族雑記日常仕事母行事実家体調息子猫ごはん夫職場冬近所散歩育児長女夏秋節約日記長男日曜日犬失敗畑おでかけ休み父 |
目をつぶっても、ってお前、文化祭じゃ目開けててもソロ飛ばしてたろ(笑) おふくろさんの前では飛ばすなよ。