空き家の台所に、鍋が三つ残っていました
金曜は、パートが終わってから、実家に寄りました。母が施設に入って、四か月とすこしになります。風を通すのが目的でしたが、台所の戸棚を、ひとつだけ片づけました。
出てきたのは、アルミの片手鍋が三つと、蓋のない土鍋、それから古い計量カップです。目盛りが半分消えていて、200ccのところだけ、かろうじて読めました。僕が子どものころ、母がこのカップで小麦粉を量っていたのを、思い出しました。焼きまんじゅうの甘いたれを煮ていた鍋も、たぶんこの中のどれかですね。捨てる袋には入れず、計量カップだけ、持って帰ることにしました。
家の中は冷えていて、居間の温度計は3℃でした。外は風が強く、窓を開けるのは五分だけにしました。水道の元栓、ブレーカー、郵便受けのチラシ。確かめることは、いつも同じ順番です。庭の南天は、赤い実がまだ残っていました。父が手入れしていた木です。
帰りに桜並木の土手を通って、遠回りしました。葉のない枝を見ながら、片づけは急がなくていいのかなあ、と考えていました。来週の面会には、母に計量カップを見せるつもりです。「まだあったんだんべ」と言うかもしれません。
コメント
ぱうんど
目盛りが消えていても、200ccだけは読めたので、持って帰ることにしました。面会のときに、母に見せてみます。
目盛りが消えていても、200ccだけは読めたので、持って帰ることにしました。面会のときに、母に見せてみます。
ゆうなぎ
元栓、ブレーカー、郵便受け。順番が決まっていると、パート帰りでも迷わなそうですね。
元栓、ブレーカー、郵便受け。順番が決まっていると、パート帰りでも迷わなそうですね。
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200ccだけ読める計量カップ、味がありますね。お母さまの小麦粉の記憶ごと、大事にされているのが伝わります。