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こてじい

ネクタイの締め方は、忘れとらんかった

· カテゴリ: 趣味・おでかけ

朝は五時半に起きた。外はくもり。立冬を迎えて、急に冷えてきたばい。縁側に出たら、指先がかじかんだ。

今月の終わりに、大阪の歌舞伎に行きます。妻と二人。それで今朝、押し入れからジャケットとネクタイを出した。年に一度しか着らんもんね。袖を通したら、肩のところがぶかぶかする。妻が「また痩せたね」と言う。去年もまだ着れたけん、今年も着れる。新しいのを買うと、二万は飛ぶ。そのぶん、幕見でもう一幕観たほうがよかさい。

ネクタイは、鏡の前に立ったら、手が勝手に動いた。手がおぼえとる。むかし、施主さんの家の祝いの席や、親方の葬式で締めたのも、この手でした。

それがね、歌舞伎の日にネクタイを締めるのは、わしなりの礼儀です。三階席のいちばん後ろでも、拍子木が鳴って幕が開いて、花道から役者さんが出てくるときに、よれよれの格好では申し訳ないごたる気がして、いつも襟を正して座って、舞台の塀の塗りまでじっと見とるとです。

ところが、結んだあとにほどけん。指が太いけん、すべらんとです(笑)。結局、妻にほどいてもらった。本番の朝は、早めに締めておかんといかん。

まあ、よかたい。

歌舞伎

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