五七五にならなかった夜
朝は雲が低くて、庭の柿の木の芽が、うすい緑に見えました。
先週の木曜に、公民館の句会がありました。この日の題は「春の雨」。わたしは前の日の霧雨を思い出して、一句出しました。
霧雨や傘をたためば昼の月
村井先生には「傘をたたむ、が少し説明になっとるね」と言われました。ばってん、言われてみればそのとおりで、なるほどなぁと、ただうなずくばかり。月まで入れたのは欲ばりすぎたごたる。隣の席の方の句は「雨の音」だけで、春の夜がそこにありました。ほんなこつ、引き算はむずかしかです。
帰り道、自販機で温かいお茶を買って、ゆっくり歩きました。句会のあとは、頭のなかに言葉が残ったままで、家に着いても少しざわざわしていました。祖母がいた頃は、玄関の明かりがついとったけん、そこで句の話を少しだけしたりしました。いまは父と母と三人で、居間のテレビの音がもれてくるばかり。それもまた、わるくない夜ばい。
新しい元号の話が、句会でも出ました。「令和は季語にならんやろか」と誰かが言って、みんなで笑いました。わたしには、まだ使えそうにありません。この句は季語が使えたかどうか、自分でも首をかしげています。まぁ、よかたい。
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