立冬の庭で、半袖になりました
今朝もいつものようにスイミングへ行くと、よく晴れていたので、プールの底に光の網がゆらゆらと揺れていました。泳ぎ終えて更衣室で手帳の暦を見たら今日は立冬で、歳時記の上では、もう冬に入ったことになります。午後は長女と母の家へ行き、父が手入れしていた庭の、夏の花を片づける約束を果たしました。枯れたサルビアを抜き、鉢の土をあけていくうちに背中が汗ばんできて、とうとう上着を脱いで半袖になりました。母は「冬が来た日に半袖の娘」と言って笑い、長女は私の腕を指さして、もっと笑っていました。
抜いた株の根元には小さな芽がいくつか並んでいて、母によると、父が毎年秋に植えていた球根なのだそうです。父が亡くなってから誰も植え直していないのに、土の中では毎年、ちゃんと出てくる支度が続いていたのでしょう。母はしゃがんだまま、しばらく黙って芽を数えていました。
夜、台所で句帳を開いて、「冬立つ」にするか「今朝の冬」にするか迷いましたが、昼の汗を思い出すと、どちらも少し大げさに聞こえます。それでも、指先に残っている芽の手触りは、たしかに冬の入口のものでした。
冬立つや父の球根芽を揃へ
句会の先生には、また「父」の句ですね、と言われそうです(笑)。
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「芽を揃へ」で、亡き方の手の仕事が今も庭に残っていることが伝わります。暖かな立冬の日だからこそ、季語が説明にならず、静かに効いていますね。良い一日でしたね。