母の台所の、ふきんが新しくなっていました
明けの日の午後、実家へ寄って、母の様子を見てきました。父が亡くなって、もうすぐ四年になります。一人暮らしにも慣れたようで、膝をかばいながら、ゆっくり台所に立っていました。
台所の布巾が、前に来たときと変わっていました。白い無地だったのが、端に赤い糸で細かく刺し子のような縫い目が入っています。母に聞くと、洋裁店に勤めていた頃の癖で、手持ち無沙汰になると針を持つのだそうです。ぼくが縫い物を始めたことは、たしかに喜んでくれていますが、母のほうが、ずっと先輩なんですよね。
縫い目を見せてもらいました。一目ずつの幅がそろっていて、裏を返しても糸の始末がきれいです。ぼくの縫い目は、教室で先生に「男の人の縫い目ですね」と言われたことがあります(褒め言葉ではないようです)。
余談ですが、「仕事」はもとは「為事」と書いたそうです。仕える意味の「仕」は、後から当てた字なんですね。勤めというより、手が自然に動いてしまう「為(す)る事」。母の布巾を見ていると、そちらの意味のほうがしっくりきます。余談でした。
帰りがけ、その布巾を一枚もらってきました。今は家の台所で使っています。まあ、これも勉強のうちです。
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