母の膝と、冬の朝の十分間
夜勤明けの午後、母の様子を見に実家へ寄りました。母は68歳でひとり暮らしをしていて、去年あたりから膝が痛むらしく、玄関の上がりかまちを上がるときに、手すり代わりに下駄箱へ手をついていました。
今朝は氷点下まで冷えて、庭の水たまりも凍っていたそうです。「朝の散歩は、さすがにやめた」と言うので少し安心したのですが、代わりに昼の暖かい時間を選んで、北原児童公園まで十分だけ歩くことにしたのだとか。目当ては梅の木の蕾で、ベンチで一息ついてから戻ってくるそうです。歩く距離よりも休む場所のほうが大事なんですよ。
ところで、「膝」という字は月(にくづき)に「桼」と書きますが、この右側は「漆」の旧い形に近いと、前に辞書で読んだ覚えがあります。関節に粘りがあるという連想なのでしょうか。確かめるつもりが「膝を打つ」の由来まで読み進めてしまって、気づけば三十分でした。余談でした。
帰りがけに、病院には一度きちんと行ったほうがいいですよと言ってみたところ、返事は「そのうちね」でした。ぼくの言い方は亡くなった父に似てきたらしく、「同じ顔で言う」と笑われてしまいました。まあ、これも勉強のうちです。
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