最後のコンクールが終わって、一か月
先月の最後のコンクールから、ちょうど一か月くらいになる。結果は書かないことにする。悔しさがゼロかと聞かれたら、そうでもない。ただ、あの日の舞台の上で、自分の声がちゃんとほかの声と混ざっていた感覚だけは、はっきり覚えている。
三年生は本来ここで引退だけど、今日の練習にはほとんどの先輩と私が顔を出していた。文化祭に向けて、短い曲を一つやるため。コンクールの曲は、半年かけて、毎日同じところを直し続けた。それに比べると、今日の曲は気楽で、最初の一回で通った。それがちょっと不思議で、でも少し寂しかった。目標がないと、練習はこんなに軽くなるのかと思った。
今日、顧問の先生に言われたことを、整理して書いておく。一つ、うまい人が集まっても、合唱はうまくならない。二つ、うまくなるのは、隣の声を聴けている人が増えたとき。三つ、聴くことは、歌うより先に練習できる。理屈としては、すっと入ってくる。あとは、体がそのとおりに動くかどうかだ。
帰ってから、父のお古のギターを少し弾いた。コードを押さえながら、自分の声と、弦の音を、聴き比べてみた。ずれているところが、ちゃんと分かる。合唱で身についた耳が、こんなところで役に立っている。受験も近いけれど、歌うことは、たぶんずっと続ける。
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