去年の目標欄が、一行だけだった
来月の実習に出す書類を、今日は一日かけて書いていた。目標と自己紹介と体調の記録で、去年のぶんを読み返したら、目標の欄に「利用者の方の話をよく聞く」とだけ書いてあって、なるほどね、と思った。
聞くだけでは足りなくて、聞いたことを次の声かけにどうつなげるかのほうが本当は大事なんだよね。今回はそこを書くつもり。
窓の外は小雨で、七月なのに空気がしゃっこく、机に置いた紙のはしが湿ってふにゃっとしてきた。気分を変えようと八幡公園のベンチまで歩くつもりだったけど、傘をさして入口の前まで行っただけで引き返した。
マスクをつけたまま実習に出ることになるので、表情はほとんど見えない。だから声の高さと間を先に決めておこうと、実家の母に電話をかけて「おはようございます」を何度か言ってみた。笑われたけど、一応、合格らしい。
祖母が入所していたころの職員さんは、名前を呼んで一拍おいてから用件を言っていた。あれは技術だったんだと、いまになってわかる。夜は国家試験の問題集を二ページだけ進めて、寝た。
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