小峰社の酉の市は、今年も去年と同じ顔ぶれだった
金曜。仕事が終わって、家の近くまで帰ってきたら、小峰社のほうが妙に明るかった。そういえば、酉の市だった。
車を停めて、少しだけ寄ってみた。境内は狭い。屋台は十軒ちょっとで、人も多くない。それでも熊手の前には、ちゃんと人だかりがある。威勢のいい掛け声と手拍子が聞こえて、手締めが終わると、なぜか周りの人まで拍手をしていた。買わないのに、拍手だけはする。自分もした。
熊手は小さいものでも、思ったより高い。商売をしている人が買うものだと、あらためて思った。生産管理の人間が買うなら、何を願えばいいのか。「納期が守られますように」くらいだろうか。それは熊手ではなく、取引先に頼むことだ。
結局、何も買わなかった。母が毎年、小さい熊手を玄関に飾っているので、今年も買うのだろう。うちの玄関は、年ごとに少しずつ、にぎやかになる。社会人になって半年。来年もここに寄れるかどうかは、わからない。そう書くと大げさだけど、まあ、そういうことだ。
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