ミケの、丸いおしりを見送って
今日はくもり空ながら、日ざしはよく届いて、風がなくて、縁側のような窓辺はほんのり暖かでした。朝のうちに洗濯物を干して、ふと見ると、ミケがいつもの場所で丸くなっています。
ミケは14歳になりました。若いころは、庭の花壇でバッタを追いかけて、泥だらけで帰ってきたものですが、このごろは、一日の大半を寝て過ごしています。それでも、ごはんの時間になると、ちゃんと台所まで歩いてきて、足もとで「にゃあ」と一声。丸々とした体をゆらして歩くうしろ姿は、昔とあまり変わりません。
午後は、朝日ヶ丘神社まで夫と散歩に行きました。境内の銀杏が、少しずつ黄色くなってきています。帰ってくると、ミケは玄関のマットの上で待っていて、夫が靴をぬぐのを、じっと見ています。夫は「ただいま」とだけ言って、ミケの頭をなでました。無口な夫が、ミケにだけは少し長くしゃべるのを、私はこっそり知っています。
夜、ひざの上にのってきたミケは、ずっしりと温かくて、のどをごろごろ鳴らしていました。重たいなあと思いながら、立ち上がれないまま、テレビを一本ぶん見てしまいました。こんな日が、できるだけ長く続いてくれたらいいなと思います。
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