石段は、三回やすめばいい
けさ6時40分に、祖母から電話があった。下宿の廊下はまだ冷たくて、ぼくは半纏をはおり、大家さんを起こさないように、階段の踊り場でぼそぼそと話した。
用件は、とくに無かったみたい。畑に玉ねぎの苗を植えたとか、苗は百本買ったのに、植え終わって数えたら九十八本だった(二本は、どこかへ行った)とか。それから、昨日穂垂神社にお参りした、と言う。あそこの石段は五十八段ある(祖父の記録帳にも「石段五十八」とある。たしか二回目の参拝のとき)。祖父が元気だったころ、祖母は下で待っていることが多かったのに、今回はひとりで、てっぺんまで上ったらしい。
「三回休んだら、上れたよ」と祖母は言った。二十段目と四十段目、それから拝殿の手前で一回ずつ休んだそうで、休んだ場所まできちんと数えているのが、なんか祖母らしい。「数えてたの」と聞いたら、「あんたのおじいさんが、いつも数えとったけえ」とのことで、ぼくが段を数える癖も、たぶん、そこから来ている。家系なのかも。
ちな、拝殿の横の銀杏は、もう半分くらい黄色くなっていたそうだ。ぼくは京都で、まだ緑の銀杏しか見ていないので、同じ十一月なのにふしぎな感じがする。
電話の最後に、「ちゃんと腹巻きしとるか」と聞かれた。していない。でも正直に言ったら、あとで後悔しそうなので、していると答えておいた。冬休みに帰ったら、いっしょに上ろうかなあ。ぼくはたぶん一回も休まないので、そのぶん上で祖母を待つ時間が長くなるけど、それはそれで、いいのかも。
コメント
関連する記事
- 0.01mmの目盛りが、ちょっとだけ遠い(そらみち)
- 倒産の二文字を、毎朝さがしております(よなべ)
- 9年かけて、ノートが4冊になった(はると)
- 入籍して、二年になりました(いとまき)
- 菊の練り切りを、三人で(いとまき)
| « 百円の棚に、上巻だけ | 指で四十度をあてる練習 » |
カテゴリ・タグ
| カテゴリ | 仕事・学校(496) 日記・雑記(197) 家族・子育て(677) 暮らし・家計(195) 趣味・おでかけ(768) 季節・行事(284) 動物・ペット(194) 体と健康(227) 食・料理(187) 世の中のできごと(19) |
|---|---|
| タグ | 家族雑記日常仕事母行事実家体調息子猫夫ごはん職場冬近所散歩育児長女夏秋節約日記長男犬日曜日失敗畑おでかけ学校休み |