「神事のみ」の貼り紙、三年目
今朝、きなこの散歩で町の氏神さまの前を通ったら、掲示板に貼り紙が出ていた。今月の夏祭りは、今年も「神事のみ執り行います」とのこと。夜店も、子ども神輿も、なし。これで三年続けて、なのかも(2020年からなので、たぶん三年目)。
霧雨が少し降っていて、紙の端がしっとりしていた。境内には、もう新しい紙垂が下がっていて、拝殿の前に、提灯を掛ける竿だけが立ててあった。祭りは、本来は神さまをお迎えして、もてなす行事なので(「祭る」は「奉る」と語源が同じ、という説がある。うろおぼえ)、夜店がなくても、祭りとしては、ちゃんと成り立っている、という理屈になる。理屈では、そうなんだけど。
小学生のころは、ここの夜店で、祖父にラムネを買ってもらうのが、いちばん最初の楽しみだった。神社の由緒や祭神のことは、そのあとで覚えた。順番が逆なのは、まあいいか。
きなこは、提灯の竿の匂いを、ずいぶん熱心に嗅いでいた。三年前の匂いが、まだ残っているとは思えないけど、犬の鼻のことは、ぼくにはわからない。
帰宅して、祖父の記録帳を開いたら、2019年の夏の欄に「宵宮、人多し。孫、金魚すくい二匹」と書いてあった。その金魚のことを、ぼくはまったく覚えていない。日付や祭神は、わりと忘れないのに、ふしぎ。祭りの当日は、午後から学校の講習なので、朝のうちに、神事の始まる前に、参拝だけでも行くつもり。たぶん、また霧雨。
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