鍋ひとつで足りる夕めし
一人の飯は、量の加減がむずかしいだに。妻がおったころは、鍋に一杯作って、それで間に合った。いまは、同じ分量で作ると、三日は同じものを食うことになる。
近ごろは、小さい鍋を一つ、決めて使っとる。味噌汁も煮物も、これ一つ。段取りはこうだ。まず、大根と人参を薄めに切る。次に、だしを張って、火にかける。煮えたら、半分を別の器によける。残りに味噌を溶く。これで二品。洗い物も鍋と器だけで済む。ふふ、手を動かしてみりゃ分かる、楽なもんだ。
今日は月曜で、朝のうちにあずま屋の前まで歩いた。川沿いの風が、まだ涼しかった。帰りに、まるよしストアで豆腐と茄子を買った。茄子は焼いて、しょう油をかけるだけにする。暑くなってきたで、火は短くせんといかん。
夕方、サバが台所の入口に座って、こっちを見とる。おはぎは、少し離れた棚の陰からだ。魚の切れ端を、ほんの少し分けてやった。猫のほうが、よう食う。
湯のみを二つ出しそうになるのは、まだ直らん。まあ、ぼちぼちだ。
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