虫干しの日に出てきた、十七歳の字
文化の日で、店はお休みです。昨日の雨があがって、昼前から乾いた風が入るようになりました。こういう日は、虫干しにちょうどいいですね。
書き場の押し入れから、古い手本と作品の箱を出して、奥の和室に並べました。祖母が書いてくれた手本は、紙が少し黄ばんで、端がやわらかくなっています。墨の色は、思ったより落ちていません。祖母の墨は、青みのある松煙だったかな。光に透かすと、にじみの縁に、うっすら灰色の輪が見えます。油煙だと、ここがもう少し茶色っぽく残るはずで。(細かい話ですみません)
箱の底から、高校の文化祭のときの下書きが出てきました。十七歳の字です。勢いはあるけれど、はらいが全部、同じ長さ。なるほど、先生があのころ何度も朱を入れたわけだなあ。母に見せたら、「これ、廊下に貼ってあったね」と言われました。本人より、よく覚えています。
ゴマは、並べた半紙を踏まないように、器用にあいだを歩いていました。と思ったら、一枚だけ、端に足跡。祖母の手本ではなく、僕の下書きの方でした。まあ、そっちでよかったずら(苦笑)
夕方に箱へ戻して、夜はピアノトリオを一枚、通して聴きました。明日からまた、店です。
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