階段の下りが、少しこわい
霧雨のなかを、朝のうちに実家へ行ってきました。梅雨の終わりの空気が重くて、庭の紫陽花も、うつむいたままです。
実家の玄関は、上がり框が高いのです。母が先に上がって、わたしは靴をそろえてから、手をついて立ちました。そのとき右の膝が、きしっと鳴りました。このところ、階段の下りでも、ときどき痛みます。おや、と思って、手すりを持つことが増えました。
母は台所で、さっきお茶をいれたことを忘れて、もう一度やかんを火にかけていました。何も言わず、火を止めて、いっしょに座りました。膝をさすっていると、母が「あんた、足が悪いんやなあ」と言います。心配してくれているのが分かって、返事に困りました。ふふ。自分のことはすぐ忘れるのに、人の足は見ているのですね。
帰りの車では、ペダルを踏む右足がじんわり重たくて、しんどい日でした。冷えると痛むので、夜は湯たんぽ代わりに、ぬるめのお風呂にゆっくり入るつもりです。通う日が増えるなら、体をいたわるのも、務めのうちでしょうか。
膝さすり 霧雨の道 帰りけり
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