霧雨の彼岸
朝から霧雨だった。母が「墓さ行ぐべ」と言うので、父と母とわたしの三人で、車で墓参りに行った。ムギは留守番である。
線香がしめって、なかなか火がつかなかった。母がマッチを何本もすって、やっとついた。父は墓の前で長いこと手を合わせていて、何を話していたのかは、聞かなかった。
花は、母が庭から切ってきた彼岸花と小菊が少しだった。彼岸花はこの時期になると、毎年ちゃんと咲く。毎年のことなのに、そのたびに、ふしぎな気がする。
帰りの車でラジオをつけたら、ちょうどラグビーの話をしていた。父が「日本、強ぐなったなぃ」と言って、わたしは、うなずいただけだった。
四月に職場が変わって、もう五か月になる。夜勤のある仕事なので、こうして三連休に家族と動ける日は、なんとなく貴重だった。帰ってから熱い番茶を飲んで、午後は少し寝てた。
霧雨や墓の線香細く立つ
コメント
すぎの
ちょうど流れていて、父もうれしそうでした。ラジオはつけっぱなしにしていることが多いです。
ちょうど流れていて、父もうれしそうでした。ラジオはつけっぱなしにしていることが多いです。
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帰りの車でラジオからラグビーの話とは、いいタイミングでしたね。お父さんの「強くなったなぃ」、こちらでも聴いていたら同じことを言いそうです。