番号を見つけた朝
今朝は早番だった。五時に起きて熱い番茶をいれ、窓をあけたら小雪がちらついていて、屋根がうっすら白くなっていた。
職場の若い人が先月、介護福祉士の試験を受けた。結果が出るのは来月の終わりだと聞いたが、本人は何も言わないまま、休憩室でスマホをときどき見ている。まあ、気になるのだろう。
それで、わたしの発表の日をひさしぶりに思い出した。二年前の三月で、夜勤明けの車のなかでラジオを聴きながら帰り、家に着いてから母の漬け物で朝ごはんを食べて、それから二階でパソコンをひらいた。受験票の番号を画面の上で指でなぞりながら、ひとつずつ探していった。
あった。
声は出なかった。しばらくぼんやり座ったあとで下へおりて、台所の母に言うと、「んだか、よがったなぃ」と言ってくれた。父は新聞を見たまま、うなずいただけだった。ていうか、あのうなずきがいちばんうれしかったのだと、いまでも思っている。
給料は少し上がったが、仕事そのものは同じだ。今日も朝の起こしから、いつもの順番で動いた。あの若い人の番号も、あるといいな、と思う。
春近し ラジオの声の やわらかく
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