十月の銭湯は、帰り道が寒い
今日は在宅勤務だった。五時半に画面を閉じて、そのまま松の湯に行った。部屋から歩いて五分。近いのが取り柄だ。
先週まで、半袖で行って、半袖で帰ってきていた。今日は同じ格好で出て、玄関を出た瞬間に後悔した。夕方の風が、完全に秋だった。上着を取りに戻るのは面倒で、そのまま行った。こういうところが、だめなところだ。
湯船は、いつもより少し熱かった。常連らしいおじいさんが、肩まで浸かって目を閉じていた。あの人はたぶん、季節の変わり目を、湯の温度で知っている。こっちは、帰り道の寒さで知った。差は大きい。
風呂上がりに、瓶の牛乳を飲んだ。腰に手を当てる必要はないが、なぜか毎回当てている。
帰り道は、髪がまだ濡れていて、思ったより冷えた。早足で歩いて、五分が三分くらいになった。部屋に着いて、まず上着を出した。もう一枚、厚いのも出した。明日からは、ちゃんと着て行く。たぶん。
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