麦茶を二人ぶん
仕事から帰ると、午前零時前でした。居間の灯りが、小さくついていました。妻が起きて、麦茶を出してくれました。
娘は、夜中に二度起きたそうです。妻は、ほとんど眠れていません。「昼に少し寝るから、大丈夫」と言います。大丈夫の顔ではありませんが、本人が言うので、そのままにしました。
来年から、妻は歯科医院の受付に戻る予定です。その話を、今夜は少しだけしました。朝は、何時に家を出るのか。迎えは、どちらが行くのか。私の帰りは遅いので、どうしても妻の負担が大きくなります。「慣れるまでは、母にも頼もうかな」と妻が言いました。私は、一度、母に聞いてみると答えました。
途中で、娘がむにゃむにゃと声を出しました。二人とも黙って、耳をすませます。しばらくして静かになったので、顔を見合わせて笑いました。こういう時だけ、夫婦の会話が弾みます。
麦茶は、麦を煎ってあるので、冷やしても香りがはっきり残ります。今夜は蒸したので、氷を多めに入れました。飲み終えるころには、グラスの外側が、すっかり汗をかいていました。
明日は、私の休みではありません。それでも、早く寝ることにします。
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