採血室の窓に、雪がはりついていました
今朝は、病院へ向かう道が、うっすら白くなっていました。小雪が舞う中を、長靴で歩いて、八時前に外来へ着きました。
内科の外来は、冬のはじめになると、少しずつ忙しくなります。咳の患者さんが増えて、待合室のいすも、朝のうちから埋まります。今日は、採血室の窓に雪がはりついて、そのまま溶けずに、しばらく模様のようになっていました。腕を出して待っているおじいさんが、「いい眺めだね」と言って、窓のほうを見ていました。針を刺す前の緊張が、それでふっとゆるんだようでした。
昼休みに、若い看護師さんから、血管の細い人への採血のコツを聞かれました。私も、長く続けてきて、これだけは、いまだに毎回、手探りです。指先でそっと探して、手首をあたためてもらうこと。急がないこと。それだけを話しました。教えるというより、一緒に確かめている感じでした。
帰りは、朝日ヶ丘神社の前を通りました。境内の銀杏は、すっかり葉を落として、鳥居のまわりが明るく見えました。母が亡くなってから、初めての冬です。ここを通るたびに、母が好きだった景色を、ひとつずつ思い出しています。
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