夫に「寒くなったね」と言われた朝
朝、玄関で靴をはいていると、夫が新聞を持ったまま「そろそろ、こたつを出そうか」と言いました。外は小雨で、傘をさして出かけるのに、手がかじかむほどではない天気です。それでも夫の中では、もう冬の入口に立っているようでした。
夫は無口な人なので、会話はたいてい、これくらいの短さです。「まだ早いでしょう」と言うと、「そうか」と台所に戻っていきました。その背中がほんの少し残念そうで、ひとりで笑ってしまいました。
仕事から帰ると、居間のすみにこたつ布団が出してありました。まだ電源は入っていません。「出しただけだよ」と夫。夕飯のあと、二人でそっと足を入れてみたら、あっという間に動けなくなりました。お茶をいれるのも、「あとでいいか」になってしまいます。
夫が、先週の日曜に散歩で通った朝日ヶ丘神社の銀杏がきれいに色づいていたよ、と話してくれました。私は仕事で見ていないので、今度の休みに一緒に行く約束をしました。小さな約束ですが、冬支度のはじまりにはちょうどいいですね。
明日の朝は、もう少し冷えるそうです。こたつのスイッチは、夫に任せることにします。
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