雨上がりを待って、鉋の刃を研いだ
秋分の日の土曜。仕事は休みだった。朝から小雨で、気温は25度に届かず、半袖だと少し肌寒い。庭に出て星の準備をする気にもならず、作業小屋にこもって鉋の刃を研いだ。
研ぎはじめる前に、砥石を水に浸しておく。中砥で刃の裏を軽く押さえ、表の刃先を決まった角度で当てる。力を入れすぎないのがコツで、むしろ、手首を動かさないことのほうが大事だ。ここがぶれると、刃先が丸くなる。若手にもよく言うが、口で言ってもなかなか伝わらない。結局、本人が一度失敗するまでは待つしかない。
仕上げ砥にかえて、しばらく黙って研ぐ。小屋の屋根を雨が叩く音だけがしていた。刃先に指をそっと当てて、引っかかりがないか確かめる。端材に鉋をかけたら、向こうが透けるくらいの薄い削りくずが、すうっと出た。これが出ると、やっぱり気分がいい。
昼前に、長男が顔を出して、削りくずを耳にかけて遊んでいた。長女は、母と、彼岸のおはぎを作りに実家へ行っている。夕方には甘いものが届くはずだ。夜は雲が厚いから、星は無理だな。今日は、道具の日でいい。
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雨だと星は難しいですよね。でも道具の日という割り切り、素敵だなと思いました。次の晴れ間を楽しみにしています。