霧雨の日曜、庭の木を触っていた
朝からずっと霧雨だった。降るというほどではないのに、外に出ると髪がしっとりする。前の日まで続いた雨で、庭の土はまだ重い。星は、当分見られそうにない。
日曜だから現場は休み。長男が「虫かごの蓋が閉まらない」と言うので、作業小屋で見てやった。木枠が湿気を吸って、少し膨らんでいる。かんなで、ほんの0.5ミリ削った。それだけで、ぱちんと閉まる。長男は「すごい」と言って、そのまま虫かごを抱えて走っていった。大工にとっては、一番うれしい褒め言葉だと思う。
長女は居間で絵を描いていた。陸上クラブの大会が近いので、今日は足を休める日らしい。夫は黙々と、玄関の靴箱の蝶番に油をさしていた。頼んだ覚えはない。こういうところが几帳面だ。
昼は残り物の野菜で、うどんを作った。母にも持っていこうかと思ったが、この雨だし、今日は電話だけにした。声が大きいので、受話器から少し離して聞いた。
夕方、もものお散歩は短めに。濡れた草のにおいが気になるらしく、あちこち嗅いで、なかなか進まない。梅雨の間は、こんな日が続く。晴れた夜が来たら、望遠鏡を庭に出したい。それまでは、木の相手をしている。
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