書き場の座布団を、取られました
今朝は店を開ける前に、いつものように墨をすりました。いつもの、というのは、書き場の座布団に座って、なんですが、今日はそこにゴマが先に丸くなっていました。四歳になったサビ猫です。
どかすのも気が引けて、しばらく正座のまま、墨だけすっていました。まあ、急ぐ用事ではないので。硯の海に墨がたまっていく音と、ゴマの寝息が、同じくらいの小さな音でした。人見知りの猫ですが、この座布団だけは、自分のものだと思っているようですね。
父が亡くなってから、家は母と僕とゴマの三人になりました。母は店に座る日もあって、朝はそれぞれ静かです。ゴマが一匹いるだけで、その静けさが少しやわらかくなる気がします。
結局、半紙は三枚しか書けませんでした。二枚目の払いが、まあまあでした。端に、うっすら足跡が一つ付いていて、これは残しておくことにしました。肉球の形が、左の前足だとわかる程度にはっきりしています。(細かい話ですみません)
夕方、膝に乗ってきたので、そのまま三十分ほど動けませんでした。なるほど、これは取り返せないなあ、と(苦笑)。
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