水羊羹と、冷やした番茶
水曜は定休日です。今日は霧雨が一日じゅう降ったりやんだりで、気温のわりに空気が重たく、朝からお店の奥の片づけをして過ごしました。
昼に、母が冷蔵庫から水羊羹を出してきました。近所の菓子屋が毎年この時季だけ作るもので、竹の皮に包んであります。小豆の粒がほとんど見えないほど、きめが細かいのですね。父が好きで、夏になると決まって仏壇にも上げていたものです。今年は、わたしが買ってきて供えました。
合わせたのは、前の晩に水出しにしておいた番茶です。煎茶だと水羊羹の甘みに負けてしまうことがあるようで、少し焙じた香りのある番茶のほうが、口の中がほんのりさっぱりします。氷は入れず、冷蔵庫でゆっくり冷やしたものを、母と二人で、縁側に近い部屋でいただきました。
母は一口食べて、「あの人は、これを二切れ食べた」とだけ言いました。
わたしは、そうだったね、と答えました。
それ以上は、何も話さず。
湯呑みの中の番茶が、
いつのまにか、
ゆっくりぬるくなっていくのを、見ていました…
明日はまた六時に店を開けます。午後から取りかかる、お中元の追加分の包装の段取りを頭の中で並べながら、残りの羊羹をもう一切れだけ切りました。確信犯のように、そっと、です(笑)。
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