港の風に、手編みの帽子をさらわれた
今日は寒かった。風もまじで強かった。前の日まで雨で、二十度近くあったのに、いきなり冬の顔だべ。
朝六時に出社して、若手の子を横に乗せて港の倉庫まわり。荷台のシートが風でばたばた鳴って、ラッシングベルトを締めるのに二回やり直しました。トラックから降りたとたん、頭の上がすうっと軽くなった。自分で編んだ紺のニット帽が、岸壁のほうへころころ転がっていく。わたしより先に走ったのは若手の子。フォークリフトのわきで、なんとか捕まえてくれました。「主任、これ手編みっすか」って、息を切らしながら。そうだよ、と言ったら、ちょっと尊敬した顔をされた件(笑)。
帽子は、去年の冬に編んだやつです。てっぺんのぽんぽんが、半分ほどけかけていました。風のせい、というより、ごまがときどき噛んでいたせい。犯人は家にいるっちゃ。
帰ったら、夫が台所で豚汁を作ってて、わたしはこたつでぽんぽんの付け直し。毛糸を出したとたん、ごまが飛んできて、また一番最初からやり直し。若手の子にも何か編んでやろうか、色は何がいいべ、なんて考えながら。帽子、ひとつ増えそうです。ま、いっか。
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