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よはく

画面の向こうで、歌を読む

2021-05-03 · カテゴリ: 日常

連休の中日、はじめてオンラインの歌会に参加しました。いつもは市内の会場に集まって、紙に刷った歌を囲むのですが、この春は集まれる状態ではなく、主宰の方が画面越しの会を開いてくれました。

開始の十分前に入室して、スマホではなくパソコンの前に座りました。画面には八つの四角が並んでいて、それぞれの部屋の壁や本棚が、少しずつ見えます。マスクをしない顔を見るのは久しぶりで、声の調子より先に、そのことに気を取られました。

歌は、事前にメールで届いた一覧を見ながら、順番に感想を言っていきます。会場では、誰かが話しはじめる前の、息を吸う気配でわかったのですが、画面ではそれがありません。声が重なって、「どうぞ」「いえ、どうぞ」と譲り合うところが何度かありました。そのたびに、全員が少し笑っていました。

私の歌には、「雨の音が、窓の外から部屋の中へ移ってくる」という趣旨の感想をもらいました。窓を閉めて書いた歌でしたが、そう読まれると、たしかにそうだと思えてきます。声に出して読み上げられる時間がないぶん、言葉だけが画面に残るのは、少し心細くもあります。

終わって画面を閉じると、外は小雨のままでした。部屋に戻ってきた、という感じがしました。次は会場で、と誰かが言い、みんなが静かにうなずいていたのを、思い出しています。

短歌雑記

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