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よはく

祖母の湯のみ

2009-10-15 · カテゴリ: 日常

先日の日曜、実家の近くでひとり暮らしをしている祖母のところへ、顔を出してきました。八十二歳になります。

背中は、会うたびに少しずつ丸くなっています。それでも玄関先まで自分で出てきて、「よう来たね」と言うのは変わりません。炬燵はまだ出ていませんが、居間の座布団は、もう冬の厚さになっていました。

祖母は、急須でお茶を淹れながら、近所の小さな神社の話をしました。毎朝、犬も連れずに、杖をついて境内まで歩いているそうです。鳥居の前で一礼して、石段の手前まで。上までは登らない、と決めているのだと聞きました。わたしが神社めぐりを始めたと話したら、「そんなら、手を合わせる順番くらい知っとるやろ」と笑われました。順番を知らないわけではないのですが、祖母に言われると、背筋が伸びます。

帰りぎわ、祖母は「また来られ」と言って、戸口で見送ってくれました。角を曲がるまで、振り返るたびに、小さな姿がまだそこにありました。湯のみの底に残った茶葉を思い出しながら、自転車をゆっくり漕いで帰りました。

祖母家族

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