縁側の雲と、祖父の「見ればわかる」
今日は朝から霧雨で、午前四時に起きたときも風がなく、湖はしずかでした。気温は十八度くらいで、漁は網を二つあげただけで早めに切りあげました。
網を干しながら、祖父のことを考えていました。祖父は73歳で、もう船には乗りませんが、毎朝かならず縁側に出て、空を見ています。「うろこ雲が出たら、あしたは雨だ」とか「山に笠がかかったら風が出る」とか言います。ぼくの雲の見方は、ほとんど祖父に教わったものです。
夕方になって霧雨がやんだので、縁側で一緒に空を見ました。祖父は西の雲を見ながら「あしたは晴れるずら」と言いましたが、理由は聞いていません。たぶん聞いても「見ればわかる」と返ってくるだけで、ぼくにはまだ、その見ればわかるが、わかりません。
祖母は69歳で、台所のすみに座って、ぼくが小さいころ屋根の物干し台で毛布をかぶって星を見ていた話をしていました。夜中になっても降りてこないので見に行ったら、そのまま寝ていたそうです。ぼくは覚えていなくて、ちょっとw。
祖父母の話は、だいたい天気と昔のことで、同じ話が何回も出てきます。でもぼくは、それを聞いている時間がけっこう好きです。あしたの夜は、祖父の予報どおり晴れたらいいなと思っています。
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