六時の県道は、貸し切りだった
日曜の朝、六時に起きて走りに出た。理由は単純で、昼間は人が多いからだ。
在宅勤務が週に数日入るようになってから、平日は家と机の往復になった。通勤がなくなると、体は意外と文句を言う。というわけで、日曜くらいは外に出ておきたい。
県道を北に向かった。車がほとんどいない。信号待ちで、自分のブレーキの音がやけに大きく聞こえた。路肩の白線の外側を、ずっと一人で走れる。普段なら気を遣う場面が、ひとつもない。拍子抜けした。
田んぼの横を抜けると、水面に空が映っていた。梅雨の合間で、雲が低い。蛙がうるさい。散歩中のおじいさんとすれ違ったが、お互いマスクはしていなかった。外で人が少なければ、まあ、そんなものだ。ただ、コンビニに寄るときだけはちゃんと付けた。自分にしては律儀だ。
四十キロほど走って、八時前に戻ってきた。帰りは少し車が増えて、もう貸し切りではなくなっていた。
早起きは損だと思っていたが、この道を知ってしまったので、認めるしかない。来週もたぶん、六時に起きる。まだ寝ていたい気持ちは、一応メモしておく。
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