母の庭の、朝顔のつる
朝七時に、娘と猫を家に置いて、母の家へ行きました。車で十分ほど。小雨がぱらついていて、蒸し暑い朝でした。気温は三十二度まで上がったけん、昼前にはもう汗だくでした。
母は七十二歳。縁側の前の庭で、朝顔のつるを支柱に巻きなおしよりました。昨日までの雨で、ネットから外れて垂れていたそうです。腰をかがめる時間が前より長くなったのが、ちょっと気になりました。声をかけると「ちょうど良かった、上のほうを持って」と言われて、ぼくは脚立の係。
つるは細くて、思ったより力があります。支柱に二周させて、麻ひもでゆるく結ぶ。母は結び目の高さを、毎回そろえるんです。ぼくの几帳面なところは、たぶんここからです。
終わってから縁側で麦茶をいただきました。母は「葵は宿題、終わったんね」と聞いてきます。小学六年の夏休みも、あと少し。自由研究は、猫の寝る場所の日なたを毎日測ったものにするそうで、母に話したら、肩を揺らして笑っていました。あの笑い方は、父が生きていたころと変わりません。
帰りに、咲き終わった朝顔の種を、紙袋にひとつかみもらいました。来年は、うちの小さな庭にも。まあ、そのうち、また。
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