小麦粉と格闘した、土曜の午後
食パンが、ここ数日、近所のスーパーの棚から少なくなっていました。買えても一斤446円ほどで、ふだんより少し高く感じます。それで今日は思い切って、押し入れの奥にあったホームベーカリーを出してみました。
数年前に一度使ったきりで、説明書を探すのに、いちばん時間がかかりました。小麦粉とイースト、砂糖と塩、牛乳を量って入れ、ボタンを押します。あとは待つだけです。外は霧雨で、窓の向こうがぼんやり白く、焼き上がるまでの四時間、ミケは機械のそばで丸くなっていました。部屋じゅうが、ほんのり甘い香りになりました。
焼き上がりは、少し山が低くて、なんとも愛嬌のある形でした。夫は黙って二切れ、バターを塗って食べ、「うん」とだけ言いました。あれは、おいしいときの「うん」です。
本当は、この週末は札幕の孫たちに会いに行く予定だったのです。小学校に上がる、はるくんの様子も、顔を見て確かめたかったのに。電話の向こうで、ひなちゃんが「ばあば、パンやいて」と言うので、画面越しに、焼き立てを見せてあげました。においが届かないのが、残念です。
明日の朝は、残りをトーストにします。次は、少し多めに水を入れてみようと考えています。
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