鉋の刃を研いだ雨の日
今日は小雪まじりの冷たい雨で、現場は止まった。こういう日は会社の作業場で、加工と道具の手入れ。
私は朝から鉋の刃を研いでいた。荒砥、中砥、仕上げ砥の順。刃の裏も忘れずに。砥石は使う前に水をたっぷり吸わせておく。研ぎ上がったら、端材の杉で試し削りをする。薄く、向こうが透けるような削り屑がすーっと出れば合格だ。今日は3枚目でやっと納得した。指先が冷えて、研ぎの角度がぶれたせいもある。
台直しも見直した。鉋の台は木だから、湿気で少しずつ狂う。刃を出して、定規を当てて、隙間を見る。ほんの紙一枚ぶんでも、仕上がりの面に出るからね。細かいと言われるけれど、道具が悪いのは材料に申し訳ない。
昼に、先輩の大工が「帰りに砥石を見にいくか」と言うので、駅前の月見通り金物店に寄った。結局、買ったのは小さな名倉砥石ひとつ。中砥の目詰まりを取るのに使う。500円ほどの買い物だけれど、これがあると仕事が気持ちよく進む。
帰りにアパートの窓から空を見たら、雲が厚くて星は無し。雪の夜は仕方ない。晴れたら、夜も寒いんだろうな。
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