等高線が混んでいる道
土曜は出勤の日で、午前中だけ現場を見て帰ってきましたが、夕方まで霧雨が残っていたので外へ出る気にもなれず、夜は居間の机に地形図を広げています。二万五千分の一の、紙の地図です。
次の日帰りは、山あいの旧街道を歩くつもりで、バス停から峠の手前までがおよそ四キロ。地図を見ると、途中の三百メートルほどで等高線がぐっと混んでいて、つまり、そこだけ坂がきついということになります。眼鏡を少し持ち上げて、遠近両用の下のほうで線を数えるのですが、老眼になってからは、地図の読み方にも段取りが要るようになりました。
等高線を指でたどっていると、施工図の断面を追っているのと変わらないことに気づきます。盛るのか、切るのか、どちらの手間も惜しんだ昔の人が尾根沿いに道をつけたのだろうと思うと、道というものは、いちばん面倒の少ないところを通っているものですね。
蕎麦屋はもう調べてあって、日本そばは外で食べて七百七十円ほどのはず、昼の営業は二時までなので、逆算するとバスは九時台の一本しかありません。休日の夜に一合だけと決めている日本酒を空けながら、ここまで決めました。猫のぜんざいは、広げた地図の真ん中に座っていて、肝心の峠がちょうど尻の下です。ルートの変更は、猫の気分次第になりそうです(笑)。
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