雨の日の、居間と台所
雨の木曜日でした。外来は朝から傘のしずくで床がすべりやすくて、とりあえず入口にマットを足して回った。夜勤がなくなって、帰宅してもまだ外が明るい日が増えたけど、今日は雨のせいで暗くなるのが早かった。
家に帰ると、母が台所の電話の前に座っていた。親戚と話しているらしく、四十分くらい続いていたそうです。母は丸い顔でよく笑う人で、受話器を持ったまま、わたしに手だけ振る。まあね、いつものことだけん。
父は居間で新聞を読んでいた。70歳になっても、無口なのは昔のまま。わたしが「ただいま」と言うと、新聞から目を上げて「おう」とだけ。それでも、背すじはまっすぐで、湯のみを持つ手もしっかりしている。毎日見ているから、それが分かってほっとした。
夕ごはんのあと、父が急に「切手の整理は進んでるか」と聞いてきた。自分からは話を振らない人だけん、少し驚いた。アルバムが増えてきたことを話したら、ふうん、と言って、また新聞に戻った。
母の電話は、お風呂のあとにもう一本あった。両親ともに元気で、こういう静かな夜がずっと続けばいいなと思う。とりあえず、明日も日勤です。
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