面談の記録に、朝の光が差していました
主任になって九か月がたちましたが、いちばん時間をかけているのは、実は職員との面談です。年明けの今週は、一人ずつ三十分をとって、事務室の奥にある小さな机で、ゆっくり話を聞いています。
今日の最初の面談は、早番の前の朝七時すぎでした。窓の外は氷点下まで冷えた朝で、園庭の水たまりが白く固まっていて、低い日が斜めに差し込み、相手の湯呑みの縁だけが細く光っていました。話の中身は来年度の担当クラスのことと、腰が痛いという相談で、私は老眼鏡をかけて、聞いたことをノートに書き取っていきました。ただ、書きながらふと顔を上げると、相手の目を見ている時間がずいぶん減っていたのです。ペンを置いて、うなずくだけにしました。
担任のころは、子どもの言葉を拾うのが仕事でした。いまは大人の言葉を、遮らずに最後まで聞くのが仕事で、似ているようでいて、もう少し難しいですね。答えを急がずに待つところは、手触りとして近いのかもしれません。
帰りに、駅前の月見通り公園の前を通ると、ベンチの背にまだ霜が残っていて、そこだけ夜が居座っているようでした。
面談のあと冬日の湯呑み手に残る
句になりきらない、と思いながらも、句帳には書いておきました。
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