帳簿の新しい頁を開く朝を待ちながら
今日は会社が休みである。出勤は水曜日からやさかい、昨年末に済ませた仕事のことを、ゆっくり思い返しとる。外は雪で、どこへも出る気にならん。
十二月二十八日の仕事納めの日に、出荷伝票を数えたら、一年分で四千二百十七枚あった。毎月の締めのたびに数えておいたので、この数字は間違いないはずや。昨年より百三十枚ほど多く、通販の注文が伸びたのだと社長は言うとったが、わたしは数字を確かめるだけの係やさかい、増えた理由までは知らん。ただ、数字は嘘をつかん。人のほうは、ときどきつくけれども。
伝票の確認というのは、地味な仕事である。品名、数量、送り先、日付の四つが合っていれば、それでよいのだが、合っていない一枚を見つけたときだけ、鉛筆で小さく印を付ける。針仕事で、角が合わんところに待ち針を打つのと、どこか似とるなぁ。合わんものを見つけるのは得意なほうで、合わせるのは、まぁ、ぼちぼちや。
冷蔵庫の前は膝にこたえるが、わたしの席は座れるので、難儀というほどではない。年が明けて帳簿の新しい頁を開くのは、毎年、少し背筋が伸びる。去年の分の束は、仕事納めの前に、きれいに紐でくくっておいた。
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