雨の木曜に、花冷えの店先
朝から雨で、店先の傘立てが早々にいっぱいになりました。最高気温が14度ほどで、桜はもう散ってしまったのに、花冷えのような寒さです。店を開ける前に墨をすっていても、指先が冷えて、筆の運びがいつもより硬かったです。
新学期が始まって三週間ほどになります。この時期は、名前シールや連絡帳、書写の道具を買いに来る親子が一段落して、ようやく落ち着いてきます。今日も雨のせいで、お客さんは少なめでした。ただ、先週あたりから、熊本の地震の話をされる方が増えました。店の棚に並べている非常用の筆記用具やノートの話までは出ませんが、レジの横で「大丈夫かねえ」と言い合うことが何度かあって、僕も、まあ、うなずくばかりでした。母は、お米を少し多めに買い置きしたそうです。
店の裏の軒下では、ゴマが雨宿りというより、ただ濡れた地面を眺めていました。去年の五月に迷い込んできた子猫が、もうすぐ一年になります。家に入れてからは、書き場の座布団が定位置で、今日も朝、半紙の端をそっと踏んで、小さな足跡を残していきました。消すのが惜しくて、その一枚は脇に置いてあります。(苦笑)
夜は父の様子を見てから、部屋でレコードを一枚かけました。雨音とピアノトリオが、思いのほか合うんですね。春なのに肌寒い日は、こういう静かな時間がいいなあと思います。
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