竹の菜箸を、十二月に削る
休みの前の晩から、納屋で竹の菜箸を削っている。朝六時には起きて、続き。外はくもりで、息が白い。手がかじかむので、ストーブを足元に置いて、小刀を持つ。
いや、これは語らせてほしいんですが、菜箸は竹に限るんですよ、これが。そもそも金属や樹脂の長い箸は、油の中で熱くなるか、先がすべるか。竹は軽くて熱を伝えにくく、揚げ物のとき、衣のふちの具合が指先まで分かる。しかも先を自分で削れば、小鯵をつまむ用、豆腐を返す用と、太さも変えられる、という話を、納屋で一人でしています。(小声)材料の竹は昼寝堂の店先の束から、三本で二百円。
ちなみに、昨日の仕込み中、職場の菜箸の先が割れていたのを思い出した。誰も気にしていない様子。わたしは気になる。なので、削り上がった二膳のうち一膳は、明日、持っていく予定です。
出来は、まぁ、全然よかった。左の人差し指の古い傷のところに、小刀の柄がちょうど当たって、ああ、この感じ、と。……という話でした。使われなければ、ただの細い竹です。ただの、ね。
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