土が起きる、と祖母は言った
今日は啓蟄。冬ごもりの虫が土から出てくる頃で、二十四節気のひとつ、毎年三月六日ごろなんですよ、これが。(暦の話になると、つい朝のうちに調べてしまう)
朝、小雨の中を傘をさして庭の隅へ行って、祖父の納屋のそばの鉢をそっと持ち上げてみた。いや、これは本当に出てくるのか、と。……ダンゴムシが二匹、丸まっていました。ちなみに「蟄」という字は、虫へんに「執」で、虫が土の中にこもる意味なので、語らせてください、このこもり具合を。字の中にまで入っている。
昨日は一日雨で最高十七度もあったのに、今朝は最低九度台まで下がって、出てきた虫のほうも「早かったか」と思っているはず。わたしなら二度寝です。
裏のみかん畑では、祖母が「啓蟄になったら土が起きるけんね」と言いながら、木の根元を鍬でちょっと崩していました。土が起きる。言い方がいいなと思って、あとでメモ帳に書いた。放課後は部活のあとにギターで、Cのコードがやっと指に馴染んできたところ(小声)全然いい調子なんですよ。……という話を、ダンゴムシにも聞かせたかったです。
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